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はじめに
このページでは、Revoの内蔵充電池を市販の単四ニッケル水素電池に交換した際の記録をご紹介します。 念のため申し上げますが、これは改造の勧めではありません。内容の精度についての保証も一切できかねます。 このような行為は、マシンを破損する恐れがあるばかりか、メーカーの保証が受けられなくなったり、修理を拒否される恐れもあります。 現に私のRevoでは交換後、下記の「交換後の経過」に書いたような障害が発生しています。 また作業に伴い、ユーザーデータはすべて消滅します。 電池交換をする場合はこれらのリスクを考慮の上、あくまで自己責任でお願いします。
なお、交換作業を行うにあたり、 maedaさんForestarさん のホームページを参考にさせていただきました。 また東日本Psion EPOCユーザーズグループの寄り合いにて、 武藤師範代様、Ling-mu様より助言をいただきました。 ありがとうございました。
* 2002/9/4: Ling-mu様より内容の誤りについてご指摘をいただき、修正させていただきました。 重ねてお礼申し上げます。
* 2002/9/5: Forestar様よりご指摘をいただき、一部修正させていただきました。 重ねてお礼申し上げます。
* 2002/10/3: Shiro様の電池交換記を参考に、 一部修正させていただきました。 重ねてお礼申し上げます。

交換に至る経緯
昨年、ついついRevoに継ぎ足し充電を繰り返してしまい、気がつくと電池残量が80%程度で使用中に電源が切れるようになってしまいました。 そして、その度に継ぎ足し充電という悪循環にはまり、電源が切れる時点の残量が次第に100%に近付き、 とうとういくら充電しても電源が入らなくなってしまいました。 充電すると急速充電の赤いLEDが点灯したままで、バッテリーケースが熱くなるばかりでした。
私ははっきり言って不器用なので、迷わずエヌフォーに修理を依頼したところ、原因は恐らくメモリー効果で、 部品交換をすると費用がかかるため、とりあえず充電池のリフレッシュだけして様子を見ましょうと返却してくださいました。 しかし返却後も、何もしていなければちゃんと動作しているように見えるのですが、キーや画面に触れた途端に電源が落ちてしまうため、 相変わらず使い物になりませんでした。
どうやら過充電でバッテリーがダメになってしまったようで、充電池を交換するしかなさそうなのですが、高そうだし、 取説にも電池はAAAのNi-MHとはっきり書いてあるし、電池ぐらいなら不器用な自分でも交換できるんじゃないか、 という怪し気な確信がむくむくと湧いてきて、無謀な交換作業とあいなりました。

交換後の経過(電池交換後のトラブル経過報告)
[2002/09/28]
電池残量が60%程度の状態でクレードル(ACアダプタは非接続)に乗せたところ、表示が乱れて暴走したような状態になりました。 結局ハードリセットで復帰しましたが、なぜか電池残量100%になっても急速充電のままでトリクル充電に移行しませんでした。 その後、やはり電池残量60%程度でクレードルに乗せるとフリーズしてしまい、 ソフトリセットで復帰させたことが何度もありました。 原因は不明ですが、改造の悪影響が疑われます。また、電池残量が60%程度あるのに電源が落ちるようになってしまいました。
[2002/10/21]
その後、調子を見るためにほぼ毎日充放電を繰り返していましたが、フリーズがしばしば発生しました。 暴走は発生していませんが、勝手にソフトリセットがかかることが時々あります。 電池残量については充電の仕方に注意することで、ほぼ確実に0%になるまで使い切ることができるようになりました。 詳細は後述の「電池交換の結果」に記しましたが、勝手にリセットがかかるのは、電極の接触不良が原因のようです。 フリーズのはっきりとした原因は不明ですが、市販の電池と純正の電池との特性の違いや、温度センサーの取り付け方あたりが疑われます。
[2002/10/26]
毎日充放電を繰り返していたところ、充電しても正常に起動せず、起動しかけては落ちてリブートを繰り返す ようになってしまいました。 最初に電池交換をした際に、ニッケル水素電池を予備充電せずに装着した時と同じ現象です。 Walkmanのお古の電池を使用していたため、充電池の寿命が来てしまったのではないかと思われます。
そこで新品の充電池(SANYO製700mAh)を入れてみました。 試しに予備充電せずに装填したところ、充電・起動とも問題なくできました。 最初に充電池を入れ替えた際に予備充電が必要だったのは、暫く使わずに放置していた電池を使用したからか、 または既に寿命が来かけていた充電池を使用してしまったせいかもしれません。 (後日、電池取り付け時にコネクタのピンを曲げてしまった際に、同様のリセットを繰り返して充電できない状態になったことがありました。 もしかすると、この現象は電池のせいではなく、接触不良が原因だったのかもしれません。)
ところが、新品の充電池で使用し始めたところ、操作中や蓋の開閉時に突然ハードリセットがかかったり、暴走したり、フリーズ する現象が発生してしまいました。 色々調べてみたところ、電池間や両端の電極部分を単純に絶縁テープで固定しただけのために、 接触不良を起こして瞬断が起きているようでした。 そこで電気コードをほぐした細い銅線を丸め、クッションがわりに電池間と両端の電極部分に挟んでみました。 結果は上々で、多少手荒に扱ってみましたが、リセット・暴走・フリーズといった現象は全く発生しなくなりました。
[2003/01/23]
充電池を700mAhのものに変えて使っていましたが、2〜3日使用しているうち、充電直後にもかかわらず、アプリケーションを起動したり、 ひどい時には画面をタップしただけで電源が切れてしまう現象が頻発するようになってしまいました。 ハードリセットをかけたり、充放電を繰り返したりしてみましたが改善は見られませんでした。 接触不良対策で電極間に挟んだ銅線を、緩衝材を銅の導電テープで挟んだものに変えてみましたが、症状は変わりませんでした。 高容量の充電池とは相性が悪いのではないかと思い、家に転がっていた650mAhのものに変えてみましたが、順調なのは最初だけで、 やはり2〜3日使用しているうちに同じような現象が発生してしまいました。
[2003/02/18]
電源が落ちてしまう現象はいわゆる充電池問題とよく似ているので、 Web上の情報を参考に充電方法をいろいろと変えて試してみましたが解決には至りませんでした。 難しいことはわからないのですが、やはりWeb上の情報で充電池の温度変化を充電制御に用いているようなことが書いてあったので、 それでは温度への感度を鈍くしてしまえばいいのではないかと、 素人考えで温度センサー(熱電対)を電池から少し浮かせて取り付けてみました。 この状態で使用してみたところ、Cascadeで音を出した時以外は、画面タップやアプリケーション起動で電源が落ちることはなくなり、 ほぼ順調と思われました。
しかし、クレードルに乗せてシンクロ等を行っていたところ、電池残量が82%で電源が落ちてしまい、 電源を入れ直しても画面をタップしただけでまたすぐに電源が落ちてしまう状態になりました。 ソフトリセット等行ってみましたが状態は変わらず、何度か電源を入れ直しているうちに、 ハードリセットがかかってしまいました。
[2003/02/23]
原因切り分けのため使用条件を変えて試してみたところ、 ACアダプタを接続していないクレードルに乗せていると調子がおかしくなるらしいことに気付きました。 そこで、1回もクレードルに乗せずに使い切ってみたり、 シンクロ時のみACアダプタを接続したクレードルに乗せるようにして使ってみたところ、電池残量0%付近まで電源が落ちなくなりました。 現在のところ、電池残量10%程度までであれば画面タップやアプリケーション起動で電源が落ちることはなくなったようです。 Cascadeで音を出したり、ビープ音を出すプログラムを実行したり、 一部のアラーム音を発生させると電池残量が90%以上あっても電源が落ちてしまいますが、 音を出すことにこだわらなければほぼ正常に使用可能といえる状態です。
[2003/04/14]
IrCOM2K Ver.2.0α版でWindows2000上でもPsiWinの赤外線接続が可能になったため、調子に乗って赤外線でシンクロさせていたところ、 シンクロ後に極端に電池の力が弱まって、電池残量が十分なのに電源が落ちてしまう現象がまた発生してしまいました。 ソフトリセットで一時的に復活するようなので、シンクロとソフトリセットを繰り返しているうち、 シンクロ直後にフリーズしてしまい、結局ハードリセットをするはめになってしまいました。

電池交換の結果
Revoの電池交換を通じて、現時点で気が付いた点をまとめてみます。
[暴走や勝手にリセットする現象について]
現在までに起きた現象から、暴走やリセットの原因として、次のようなものが考えられます。
(1) 充電池の電極部分の接触が甘く、振動や衝撃で瞬断や極端な電圧降下が発生している。
(2) コネクタ等の破損によって動作異常が発生している。
その他、ACアダプタの接続されていないクレードルに乗せていおいて動作がおかしくなったことがありますが、 はっきりした因果関係や原因はわかりません。
[電池の残容量が十分あるのに電源が落ちる現象について]
この現象はいわゆる充電池問題によく似ているようです。 純正の電池と同じ原因なのかはわかりませんが、充電開始後大して時間が経たないうちに急速充電が終わってしまう点も同じです。 また十分に充電された状態であっても、ACアダプタの接続されていないクレードルに乗せておくと似たような現象が発生するようですが、 これについても原因はわかっていません。
[電源が落ちる現象への対策について]
充電池問題への対策として言われていることは、ダイアテックのACアダプタを使用する以外は一通り試してみましたが、 現象は解決しませんでした。 現時点では温度センサー(熱電対)を電池本体から浮かせて取り付けることで一応改善を見ていますが、 素人考えのあまり根拠のある方法ではなく、機械音痴の私には安全性も含めて正しい対策か否かは不明です。
[市販の充電池との交換について]
色々と試行錯誤を繰り返していますが、接触不良に関しては解決できたものの、 電池残量が十分なのに電源が落ちる現象についてはまだ有効な対策は見つかっていません。 また、何度も分解・組立を繰り返すうちにケースやコネクタが破損してきてしまいました。 海外の通販ではRevo用純正充電池も入手可能なようですので、残念ながらまだ市販充電池への交換はお勧めできるものではなく、 将来、純正の充電池が入手困難となった時の非常代替手段として考えた方がよさそうです。